2015/02/10

W201 190E リフレッシュ




お世話になっているディーラーでいただいた

2014-04号のMercedes-Benz magazineに

W201を50時間かけて300点にも及ぶ部品交換をした

記事が掲載されていました。

(メルセデスではこの辺りの年代をヤングクラッシックと呼ぶそうです)




詳しくはわからないが、足廻りを中心に消耗品、ハンドル、シートパッドなどが

交換されているようです。



部品代だけでも約300万円ほどになるようで、

塗装代まで含めると現行のCクラスが買えるそうなので

ちょっと現実的ではないかもしれません。



ちなみに当店がMAZDAに納めた300Eも車両代を含め約300万かかってます。



ベース車両の状態によっても違うし、内外装をどこまで仕上げるかによっても

違ってきますが、もう少し低予算でも満足いく仕上がりになると思うのですが。

別に完全な予防整備的なことまでしなくても、ある程度機関の調子がよければ

長期にわたってじっくり付き合っていくのもこの年代の車両にはあってると思うし

楽しいんじゃないかと。



今週末にまたまた「ライトアイボリーの'88 190E」が入庫してきますので、

状態によってはかなりリフレッシュさせて販売できないかと思っております。

2015/02/09

雨天時の視界







W201から採用された「パノラマワイパー」
(初期モデルでは伸縮せず、根元にもう一つ小さなワイパーが付いていました)



W210やW202あたりまで採用されており、

当時2本よりも広範囲な視界が確保できるとのことでした。


で、広範囲に拭けるのはいいんですが、土砂降りの時など

スピードが追いつかない時がありますよね。


(現在では助手席側には伸縮するワイパーが付いていますが、

2本ワイパーになってます。)



ここで思いつくのは「レインX」などのガラスコート剤です。

コート剤を塗っておけばスピードの遅さもそんなに

気にならなくなりますし、雨水がコロコロと左右上下に散らばっていき

フロントウインドウのサイドのレールへ引き込まれていきます。


メルセデスはかなり前のモデルから「レインランネル」と呼ばれる

雨水の通り道をフロントウインドウ 〜 ルーフ 〜 リヤウインドウに

装備しています。






フロントウインドウで拭かれた雨水はサイドのレールに引き込まれていきます。

で、ここまでは他の車でもあったりしますが、メルセデスではそれをルーフから

リヤウインドウ手前のレールに落とし込みます。





普段雨の日の視界とかあまり気にされないかもしれませんが、

高速走行でサイドウインドウやリヤウインドウに雨水が流れないんです。


この「レインランネル」は最新のモデルでも装備されており

僕は他メーカーにはない大変優れた装備だと思っています。



当店ではガラスコート剤は「クリアペル」をおススメしています。




他のシリコン系のコート剤と違いフッ素系のコート剤になります。

いやなビビリもなく、耐久性も抜群です。


この時期だと屋外駐車のガラスは朝、ガリガリに凍りますが、コート剤を

塗っておけば凍りにくくなりますよ。














2015/02/07

C107 450SLC シート交換





'77  450SLC

まだお預かりしているSLCですが、

運転席のシートの座面がへったて、
乗り降りする時に一番負担のかかる
左側がもうペコペコになってます。


とりあえずインナーパッドを
交換しようと注文するも、

「生産終了 在庫無し」

とのこと。


仕方ないので今回はヘタリの少ない助手席側と
座面のみ入替をしてみます。





まずは運転席側から取外し。




38年間の汚れ。
シートパッドのカスなどがたまってます。
掃除機で吸い取るときれいになりました。




助手席も取外して背もたれ部と切り離し、
座面だけにして、レールやシートベルトのキャッチ部などを
左右で入れ替えていきます。




座面裏側です。
この年代のシートにしては作りが少々きゃしゃです。

波状になったばねだけで支えていますので、ヘタリも早いと
思います。


ベースとシートパッドの間に何か詰めれるような物でも
あれば今度考えてみます。




レールの中はチーズのように固くなったグリスが残っていますので
シートを前後に動かすのにもスムーズじゃありません。
取り除き、新しいグリスで動きも軽くなりました。






2015/02/06

M104 ヘッドガスケット交換 続き




降ろしたヘッドはきれいに仕上げましたので、

今度はバルブの擦り合わせ作業に入っていきます。


吸排気のバルブにもカーボンがしっかり付いていますので

きれいに落としていきます。




で、きれいになったら擦り合わせ作業に入ります。



1本づつ丁寧に作業していくと24本もあるので結構時間がかかるんです。




ピストンヘッド、こちらもきれいにカーボンの除去をしておきます。


この車両は18万キロ走っている割にきれいな方で

カーボンの付着も思ったほどではありませんでした。






2015/02/05

W140 S600L 車検整備



'97  S600L
58,000km


以前から当店にてメンテさせていただいている

S600Lを車検にてお預かりしました。



最近はほとんど見かけなくなってきているW140ですが、

その中でもトップレンジのS600はほんとに少ない。


やはり維持していくのにもそれ相応の費用はかかりますし、

燃費も当時のカタログデータでは5.5km/lですから実際には街乗りで
3〜4km/lくらいです。



W140も最終年式でもう17年前の車両になります。

出先でのトラブルや修理費用が高額になってくると
維持していく心が折れそうになるのもわかります。



「でも一度乗ったらやめられない」

事故っても絶対死なないと思わせるあの重厚な乗り心地、

V12独特のセルモーター音やウルトラスムーズなフィーリングなど

全てがオーバークオリティ時代の最終系です。







走行距離が少なめですが、ほとんどの車両で見られるフロントカバーからの
オイル漏れやオイルパンからの漏れもありません。
(洗浄後の画像ではなくお預かりしてそのままリフトアップした状態です)



オーナーは普段から車両状態を気にかけ、当店の整備も信頼して頂き、

全てお任せいただいておりますので、今回もビシッと整備して

お渡ししたいと思います。