'92 190E 2.5-16
W201
少し変わった車が入庫していました。
7月末に問い合わせがあり
かなりお困りの様でしたので
時間はかかるかもしれないことを
了解の上、入庫していただきました。
症状はエアコンのコンプレッサーの
クラッチが走行後しばらくすると
切れ、再始動で繋がるがまた切れる。
これまでにリレーや圧力スイッチなど
交換したり、電装屋さんでいろいろ
点検してもらっても状況が変わらず
お手上げ状態とのこと。
普通だったらあまり受けたくない
感じの案件でした。
というのも
エンジン載せ替えられています。
4気筒ツインカムから
6気筒ツインカムのM104に
ミッションごと載せ替えてあります。
エアクリーナーは違いますが
W124用のものがHFMも含め
そのまんま載っています。
しかも載せ替え完了してから
まともに作動した事がないそうで、
どの様に改造してあるのかも不明
だと一から探っていくのは非常に
時間がかかります。
まずは基本的なガス圧の点検や
かくスイッチ類の作動、リレーへの
信号、電圧測定など一通り点検するも
問題なし。
手持ちのリレーやHFMまで交換して
みたり、、、
最終的にはコンプレッサー本体の
不良ではないかと思い品番を調べると
装着されているコンプレッサーは
どうやら124用ではなく
W202用のものが着いている
ことが判明。
載せ替えてあるエンジンは
最終型の124のものだと聞いて
いたので、オートテンショナー付き
だし、まさか202のコンプレッサー
だとは品番を調べるまでわかりません
でした。
当然、制御方法が124と202では
違ってきますのでコンプレッサーからの
信号の出方も違うんじゃないかと。
と、まあここまでにもかなり時間が
かかってます。
で、コンプレッサーを交換してみようと
すると、ブラケットも違い、ホースも
違ってすんなりといかない。
ホースは中古を取り寄せ、
コンプレッサーのホース取付部が
新品にはついてこないので
うちの部品取り車から移植。
コンプレッサーはもういきなり
新品投入。
ホースもそのままでは当然つかないので
加工して、フューエルクーラーもなしで
取付。(初めから付いてなかった)
結果、無事正常に作動する様になりました。
画像を残し忘れましたが、
コンプレッサー&ブラケット交換で
ベルト外すのにエンジンが
ギチギチに載ってるので、
バンパー、ライト、アッパーサポート
など外してやっとなんとか工具が
入るスペース作れるくらいです。
全体的には綺麗に載せ替えて
あるのですが、
なにせ各部ギチギチのクリアランスで
工具すら入らないところもあり、
整備性は非常に悪いです。
'91 W201
190E 2.0
63,000km
在庫していたライトアイボリーの
190Eは愛知県の方へ納車させて
いただくことになりました。
もともとヤナセでしっかり
整備されてきた車両でしたので、
・タイロッド
・ステアリングギアボックスの
シール交換
・エンジンマウント
・ミッションマウント
の交換で完璧な仕上がりに
なりました。
外装も傷が入っていた前後の
バンパーレールを交換し、
バンパー再塗装、インナーグリルの
交換、ヘッドライトレンズ清掃、
などで年式を感じさせない
仕上がりになっています。
W201は今が買い時ではないかと
思っています。
だんだん程度の良い車両も
少なくなってきていますが、
まだ安値圏にいると思います。
このサイズでこれほど造り込まれた
セダンは唯一無二の存在です。
1987 W201
190E アンファング
ライトアイボリー
在庫車の190Eアンファングは
横浜市のお客様にご成約頂きました。
40代の方で今回が初めての
輸入車で中古車の購入も初めて。
しかも約30年前の13万キロ走行した
車を現車確認もせず、電話とメールの
やり取りだけで検討。
誰かに相談したら絶対にやめとけと
言われそうな状況であっさり決定。
聞けばここ半年位いろいろ情報収集
しながら悩まれていたようです。
整備などもお任せ頂くことになり、
こうなるとこちらも実車が届いた時に
想像していた以上の状態で喜んで
もらえるように、あれもこれもと
作業が増えてしまいます。
後日、お礼のお電話を頂きました。
「 最高でーす! 」
末長く乗っていただきたいですね。
1992 190D 2.5
22,400km
当店へは初めての入庫になります。
最近購入されたばかりで、各部の点検と
整備のご依頼でした。
外観は少しやれていますが、実走でまだ
22,400kmです。
ディーゼルモデルは距離が出ている車が
多いですが、よく見つけましたね。
試運転、点検の結果そこまで悪い
ところは無かったのですが、
ステアリングのリンケージと
ロアアームのボールジョイントに
ガタがありましたので交換することに。
タイロッド関係のブーツは単品での
供給がないので、応急的に国産の
汎用ブーツを無理やり取り付けてある
車両を時々見ますが、純正品のブーツが
破れてしまう頃にはジョイント自体が
良くないケースがほとんどなので
タイロッドごと交換したほうが
いいと思います。
この車両も国産のブーツに交換され
針金で固定されていました。
この際なのでステアリング系を全て
交換してリフレッシュさせます。
・ロアアームボールジョイント左右
・タイロッド左右
・ドラックリンク
・ステアリングダンパー
・アイドラアームリペアキット
ATF、フィルター交換
シフトリンケージブッシュ取付。
ステアリングを回すと音が出るとのこと。
回すとカラカラ音がします。
エアバッグユニットを外してみると
キャラメルみたいなのが転がっています。
エアバッグユニットのネジ止めの
樹脂が外れていました。
持ち込みの2DINナビとドラレコを取付。
92モデルは純正デッキ上の物入れを
利用するとぴったり2DINがはまります。
ただ、物入れは切断するので元には
戻せませんが。
1993 W201
190E 2.6 SportLine
90,000km
お客様が新たに購入したので
一通り点検してほしいとのことで
持ち込まれた190E 2.6です。
年式の割に走行距離が伸びていない
10万キロ前後の車両は意外に
整備に費用が掛かることがあります。
・ラジエターホース
・ベルトテンショナー、ベルト
・ヘッドガスケットオイル漏れ
・エンジンマウント不良
・ステアリングリンケージ一式
・プロペラシャフトジョイントディスク
・ボンネットインシュレーター
・ショックアブソーバー
・フューエルゲージ
・SRSランプ点灯
・クルーズコントロール作動不良
その他、、、
うん〜、軽く50万は超えそう、、、
ヘッドガスケット、ステムシール交換。
ヘッド、ポート、バルブなどのカーボンを
綺麗に落として洗浄、組み付け。
クルーズコントロールは助手席足元にある
コントロールユニットの不良でした。
ブロアモーターも異音が出ていましたので
新品に交換。
モーターの配線はバッテリー後ろの
レジスターに繋がっています。
ショック、アッパーマウント、
ブーツやバンプラバーも交換して。
ドアミラーのラバーキャップが劣化して
いたので新品に交換。
追加作業を色々頼まれた中で、
断熱のガラスフィルムをリヤに貼った
ついでに、頼まれていませんが
リヤボードを外して劣化していた
スピーカーカバーのスポンジを取り除き、
黒い化繊の布で細工してみました。
作業内容が多すぎて画像も結構撮り忘れ
なんか中途半端な紹介になって
しまいましたが、
シャキッとした本来の感じが戻って
いい車に仕上がりました。
こういう本来の走りができるように
整備するのは結構費用もかかりますが、
今の車から比べても遜色ないどころか
全然良かったりもします。